発表概要
自動車溶接工場の生産工程において、HOOD(ボンネット)の搬送中に発生する隙間の変位をSimpackで動的解析した事例を紹介する。解析の工程としては、HOODのヘミング後の金型からロボットでピックアップし、別のロボットへの受け渡し、搬送キャリアへのセットまでの一連の工程を対象とした。解析の手法は、工程連携に伴う境界条件の変化に応じて解析条件を切り替え、搬送中の隙間の動的挙動を再現した。
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発表者
吉浦 勝一郎 様
四輪生産本部 生産技術統括部 設備生産部 寄居ツーリング課 アシスタントチーフエンジニア / 技術士(機械部門) - 本田技研工業株式会社
技術士(機械部門)や設備診断技能士の資格を有し、前職では産業用ギヤトランスミッションの設計に従事。
現在は自動車業界で生産設備に関する技術課題の解決に取り組んでいる。設備の振動解析(FFT)や応力測定などによるデータに基づく劣化予兆診断を実施。また、社内における若手技術者の育成にも注力しており、機械設計、空圧回路、メカトロニクス等の分野において、実務に即した技術教育を展開している。近年は、生産設備領域におけるCAE技術の活用可能性を見出すべく、現物での検証を「物レス検証」へ置き換える事を目指した技術課題の解決に取り組んでおり、生産設備に関する幅広い知見や検証の実測データを活かしたSimpackでの解析に尽力している。
