発表概要
静粛性は自動車の重要な商品性であり、騒音低減は主要な開発項目の一つとなっている。近年、HEVやBEVなどの電動車が普及する事でエンジンノイズの寄与度縮小、若しくは考慮が不要になった事や振動騒音の低減技術向上により、ロードノイズ・モーターノイズが低減するなど、高速走行時における空力騒音の寄与度が相対的に拡大している。
空力騒音に分類されるリーク音は,高速走行時にドア等の隙間から音が漏れ出てくる現象であり、静粛性という自動車の質感を低下させる非常に重要な要素である。本発表ではwave6を用いて、ドアに対して音響加振を行い車室内への漏洩音の経路とレベルを予測する手法を開発し、実機との相関結果を報告する。
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発表者
伊藤 祐太 様
レクサス車両性能開発部 第2車両性能開発室 流体G 主任 - トヨタ自動車株式会社
2012年にトヨタ自動車株式会社に入社。以降、車両の空力および風切音の評価・開発に従事している。2016年には、「新たな流れの概念に基づくドアミラーの空力騒音性能の開発」により、日本機械学会奨励賞を受賞。2023年より、生成AIの技術開発にも取り組んでいる。
